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(独占インタビュー)目黒蓮:Snow ManからNetflix注目作品『トリリオンゲーム』でのスターへの道のりを語る

こちらは、アメリカのエンターテインメント産業専門の業界誌「Variety」に2023/10/22に掲載されたSnow Man目黒蓮さんに関する記事を翻訳したものです。いちファンの趣味ですので、意訳やニュアンスの違いはご容赦ください。

 

翻訳元記事 written by Patrick Frater - Variety

variety.com

 

翻訳

「誠実に演じさえすれば派手な言動でもうまくいくんです」

 

ストリーミングの拡大とともに、新型コロナウイルス全米映画俳優組合SAG-AFTRA)のストライキが図らずももたらしたのは、非英語圏の映画やテレビ番組の再生回数の世界的な増加だ。その結果、韓流だけでなくアジアのローカル番組やパフォーマーがより身近になり、一層受け入れられるようになっている。

日本の目黒蓮もオンラインスクリーンにカムバックしたひとり。今週、自身が主演を務めたドラマ『トリリオンゲーム』がNetflixで世界中に配信される。

目黒は、ジャニーズ事務所(性加害問題で近々名称変更予定)でジュニアとして長年音楽活動を中心に鍛錬を積んできた。2019年からは同事務所のアイドルグループSnow Manに加入して活躍している。

好感度も高くて野心的、さらには刺激的で容姿端麗なパフォーマーとしてSnow Manの活動と並行してソロ活動を精力的に行っており、映画やテレビに出演する機会が増えている。昨年は松竹映画『月の満ち欠け』で日本アカデミー賞の優秀新人賞を受賞しており、東宝映画『わたしの幸せな結婚』では主演を務めた。

Netflixでの『トリリオンゲーム』配信開始を前に、目黒蓮は「Variety」誌のインタビューに応じた。同作では、強すぎる野心を自身のウィットと魅力でバランスをとっている、トリッキーな青年実業家の主人公ハルを演じた。

 

Q. 『トリリオンゲーム』にはどういった経緯で関わることになったのでしょうか?漫画は読んでいましたか?作品についてはどう感じましたか?

A. 漫画のタイトルは聞いたことがありましたがお話をいただくまでは読んだことがなかったので、キャスティング後にシリーズ全巻を購入して何度も読みました。とてもおもしろくて、原作へのリスペクトが湧きました。原作にできるだけ忠実な演出を心がけつつも、「天王寺陽」というキャラクターに僕なりのアレンジを加えることができたのはうれしかったです。

 

Q. あのキャラクターはどのようにつくられたのでしょうか?

A. 漫画を読んだときは、ハルの性格や他人とコミュニケーションをとるときの自然なふるまいに注目しました。ハルの人柄は人を惹きつけ、どれだけクレイジーで常識はずれな道でもついていきたいと思わせます。ハッタリをかましていることがほとんどですが、なぜかいつも自分の言ったことはやり遂げてしまうんですよ。

 

Q. ハルは世界一わがままなキャラクターとして描かれていますが、役作りは難しかったですか?それとも楽しかったですか?

A. 僕は自分のことをわがままだとは思っていないので、その点ではハルは僕とは大きく異なっていますね。お芝居の魅力のひとつは自分ではない誰かになりきることなので、だからこそハルを演じるのはおもしろかったです。実生活では僕はあんなに自分勝手なことはしませんが、ハルの役柄ではあれだけ振る舞って良いわけですから。ハルの頭の中に入り込むことで、ハルの突拍子もないわがままに没頭することができました。

 

Q. 10年以上芸能界でアイドルとして活動してきて、ここ数年はそれに加えて俳優としても活躍していますよね。今回の役を演じるにあたって過去の仕事はどのように役立ちましたか?

ステージパフォーマンスはたくさん経験させてもらってきましたが、若い頃は自分が演じた役にそれほど感情移入できませんでした。ダークなキャラクターをかっこいいと思って引き受けても、自分の性格とかけ離れすぎていて役柄に親近感や信憑性を持たせるのが難しかったです。でも、舞台経験を重ねて事務所が挑戦させてくれた他の演技仕事の機会も増えて、観てくださる方々、特に僕自身を知ってくださっている方々にとって、そのキャラクターをよりリアルに見せられるようなつながりをつくる方法を、少しずつ見つけられるようになってきたところです。

 

Q. 演技のキャリアを振り返ると、様々な経験をお持ちなように感じます。今回のハルという特別な役(現代的でありながらファンタジーでもあり、堂々としていて突拍子もない役)は、過去に演じた役と比べて特に難しいものでしたか?また、これまでの役柄とはどのようなつながりや違いがあるのでしょうか?

結局のところは、そのキャラクターについて自分が共感できる部分をひとつ見つけることに行きつきます。そのわくわくするものを見つけたら、それを放射線状に広げて演じるキャラクターを深掘りしていけるようになるんです。ハルは言動が派手で注目を集める存在ですが、誠実なのでそのことばを信じることができるんです。

 

Q. ヒロインを演じた今田美桜さんとの相性はどうでしたか?

夫婦役を演じた映画『わたしの幸せな結婚』の現場でいっしょに仕事をしたことがあったので、『トリリオンゲーム』での雰囲気作りはすごく楽でした。ハルもキリカも僕たちが『わたしの幸せな結婚』で演じた役柄とは全然違いましたが、役者としてお互いに心地よかったですし、その自然な相性があるので僕たちのキャラクター間の化学反応もより信憑性があるものになりました。

 

Q. 『トリリオンゲーム』では、日本のテレビのプライム帯で初の主演を務めました。なにかご自身に変化はありましたか?Snow Man、あるいは個人としての認知度が上がったり、人々からの見られ方が変わったりはしましたか?

僕は自分自身であることに満足していますし自信も持っていますし、どんな役にも全力を尽くしてきたつもりです。ですから、今回の経験で自分がなにか変わったとは思いません。とはいえ、より多くの方々の目に触れるメディアでのお仕事の機会には感謝しています。僕自身が俳優として成長をし続けられれば、それがSnow Manのためになると思っていますから。僕たちがそれぞれ頑張ることはすべてグループのためになりますし、グループで成功すればメンバーひとりひとりに対してもっと扉が開かれるのではないでしょうか。そのお互いを成長させる一因になれることをうれしく思っています。

 

Q. Netflixでの『トリリオンゲーム』の配信が始まります。海外市場への関心は強くなっていますか?

『トリリオンゲーム』では、僕はもちろん、他のキャストもスタッフたちもすごく力を注いでドラマをつくりました。自分が関わったプロジェクトについては、一度世に出たら新しい視聴者の方々との交流を通じてその作品自体が命を持って歩いて行く感じがします。繰り返し観てくださる、あるいは初めて観てくださる日本の方々だけでなく、初めて観てくださる海外の方々にどう映るのかはとても興味がありますね。

国際的なプロジェクトにエンターテイナーとしてもっと関わりたいなと思っていますが、役者としてだけでなくSnow Manとしても挑戦したいです。世界中のより多くの方々が、日本を代表して日本の魅力を伝えるテレビ番組に触れる機会があることをうれしく思います。

 

Q. 目黒さんの3~6か月後の未来はどうなるでしょう?今から5年後はどうなっていたらいいなと思いますか?

僕にとってはここから1か月後も半年後も1年後も関係ないですね。でも、役者としてもSnow Manの一員としても成長するために、できる限り努力し続けたいと思っています。個人的な目標はありますが、今はまだ言えません。ひとつだけ確かなことは、目黒蓮個人としても、Snow Manのメンバーとしても、世界に出て、できるだけたくさんのことを目にしたいと考えていることです。それまでに3年かかるか5年かかるか、あるいはもっと時間がかかるかはわかりませんが、Snow Manが最終的にどこまで行けるかがとても楽しみです。