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伝統的な舞台芸術がSnow Manの手腕で"Vroom Vroom Vroom(エンジン全開)"に

こちらは「NANTE JAPAN」に掲載された「祭 GALA」のレビュー記事を翻訳したものです。英日翻訳は個人の記録と趣味を目的としています。

 

オリジナルポスト

翻訳元記事

Traditional Stagecraft Goes “Vroom Vroom Vroom” in Snow Man’s Capable Hands – NanteJapan (Ronald Taylor)

翻訳

9人組ダンスユニットSnow Manは、現在日本で圧倒的な人気を誇るポップアイドルだ。直近のアルバム『i DO ME』は初週売上100万枚超という驚異的な偉業を達成した。グループの音楽がどのストリーミング・プラットフォームでも公開されておらずCDだけでの売上と考えれば、なおさらその数字の意味がわかるだろう。

4月23日、Nante JapanよりKenyth Moganが、Snow Manのメンバーのうち3人(岩本照、深澤辰哉、宮舘涼太)が主演・演出を務めた舞台「祭 GALA」を鑑賞する機会に恵まれた。Kenythから届いたレビューをどうぞ!

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日本の伝統的な舞台文化である歌舞伎にインスパイアを受け、ラスベガスの煌びやかなセンスをプラスした「祭 GALA」。野外フェスティバルを彷彿とさせる、視覚と聴覚を刺激するアップビートな祭典だった。すばらしい音楽、とんでもないレベルのダンス、細部まで手の込んだ衣装。そのどれもがそれまで見たなかでも最高で、「祭 GALA」の鑑賞は人生で初めてと言って良い強烈な体験になった。

歌舞伎は、数百年前に西洋のミュージカル作品とは異なる演劇、音楽、舞踊を魅惑的に融合して生まれた、ユニークで豊かな日本の演劇形態である。「祭 GALA」はそんな歌舞伎の教科書的な例とは言い難く、現代の嗜好に合わせたアップデートと理解することさえできるが、作品を通して、売り上げチャートのトップを走るSnow Manの魅力というレンズを通して表現された日本文化が明確に流れていた。この舞台で最も印象的だったことに、外国人である私にも何が起こっているのかを理解できたという点がある。ことばをすべては理解できなかったかもしれないが、そこに込められた感情ははっきりと伝わってきた。

個人的なハイライトは、悪魔の仮面をかぶった3人がステージ上の巨大な鳥居をくぐり音楽とマジックの世界へ観客を引き込むオープニングから、(STARTOならではの)ぐっとモダンでジャジーでアップビートな2曲目に雰囲気が早変わりしたところ。ショーの中盤には『i DO ME』のユニット曲『Vroom Vroom Vroom』がハロウィン風のコミカルアレンジで披露された。

各メンバーも、前半のソロパフォーマンスでそれぞれの個性を発揮。宮舘のソロは上品でロマンチック(グループ随一のロイヤルというキャラクターにぴったり)、深澤は星空の見事な舞台セットをバックに胸に迫るバラードを歌い上げた。岩本は、体操選手用のような高い鉄棒の上で引き締まった上腕二頭筋を惜しげもなく披露し、シャム国(現在のタイ)の王を彷彿とさせるナンバー。別のコーナーでは、新旧を巧みに融合させたパフォーマンスも。岩本は、レーザー光線を棒術のように操るナンバーでそのダンススキルを見せつけ、伝統的な変面マジックに現代的な技術をプラスした。

ジュニアから参加した2つのユニットのすばらしい才能を引き出したのも「祭 GALA」の特筆すべき点だろう。主演3人の脇を固めるSpeciaLとGo!Go!kidsのエネルギーと正確さが公演に深みと豊かさを加えており、かつて「滝沢歌舞伎」でジュニアとして長年舞台を支えたSnow Manと同じように、真の意味での共同作業を目の当たりにした。

 

「祭 GALA」は新たに打たれた単なる公演ではなかった。深みがあり、胸を打つ感動的な舞台だった。これはSnow Manの才能の深さと多彩さを証明するものだ。この体験は私の心に永遠に残るだろう。